がそがそ

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 実家の近所の古本屋さんをぶらぶらしてきました。といってもブックオフとかですが。いろいろ買えたのでよかったと思います。
 伊坂幸太郎さんの『ガソリン生活』を読みました。ずっとガッソガッソリン!って歌いながら読んでましたが、そういう話じゃなかったような気がします。ぶっちゃけあんまりおもしろくなかったですね。僕は伊坂さんの小説ではもやもやシリーズが大好きで、ゴールデンスランバーとあるキングが頭ひとつ抜けて好きなんですけど、今回の話ではもやもやシリーズのおもかげが微塵もなくてもやもやしました。車の一人称ということで視点に制限がかかっていましたが、そこを話とうまいことつなげるということもなく、車が喋ってるだけの、いつもの伊坂幸太郎だったのが悲しかったですね。手癖感すら感じました。伊坂さんには、何かすごくてよくわからないものを書いてほしいんですが、むずかしそうですね。しばらくはキャッチーでポップな路線でいくのかな。悪意の描き方とかは一巻してるんですけどね。悪意を担保するものが人間のときはなんだかなあって感じですね。といっても創発する悪意も手垢がついてるしなあ。難しいことはよくわかりませんが伊坂さんにはがんばってほしいと思います。そんな感じです。



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