やりきれねーと思ったらパンツを脱ごう。(『ヴィークルエンド』うえお久光)



「感情がすべての人たちに、分けられてますように」
(『永遠なるもの』/中村一義



『ヴィークル』、それは自分自身を『乗り物』のように知覚させる違法の『サプリ』。それを用いて行うゲームが“ヴィークルレース”―生まれてくるすべての子供が先天的な“欠陥”を持ち、『サプリ』と呼ばれる補助剤の助けがなければ感情を制御できなくなった近未来。仲間とともに“ヴィークルレース”に興じる少年、羽鳥カナミは、ある夜、不思議な少女と出会う。少女の名前は出雲ミクニ―“新世代”と称される歌姫との邂逅は、羽鳥になにをもたらすのか。レースの先に待ち受けるのは、栄光の未来かそれとも―うえお久光が贈る青春爆走劇。

(amazon)

らしいです。

 読んでるあいだにいろんなこと考えてたような気がするけど本を閉じたら忘れた。羽鳥くんが下半身をむきだしたことしか覚えていない。ネタバレすいません(´・ω・`)
 なんかいまいちよくわかんなかったような……。
 冒頭でも下半身むきだしてたから、あらすじとあわせて、ドラッグカルチャー=ヒッピー文化→ニューエイジの「宇宙の胎動を肌で感じる!」みたいな話になるんかいなあと思ったらだいたいそんな感じだった。いや、それだといろいろ語弊があるかも……。まあいいや( ・´ー・`)
 おもしろかった。おもしろかったけど、レースの話なのに、「紫色のクオリア」よりドライブ感がなかったなー。心理描写メインだからしかたないのかもしれないけどねー(´・ω・`)クオリアはアクション描写=心理描写になってたのになー。いやあ、これもなってるけど……。にゅーん(´・ω・`) クオリアはやばかったなー。文字を目で追うこと/ページをめくることの快楽がすさまじかった。舞城王太郎を思い出したよ。

 んー……。話の規模が小さくて(だんだん小さくなっちゃって)、そんで主人公の自分探しみたいになっちゃったのが気に食わなかったのかな……。「自分を操縦」(科学技術による身体性の乖離)っていうと、クオリアでの「人間がロボットに見える」女の子を思い出すけど、そのテーマはあんまり深められてないし(解決はされてるけどクオリアよりおもしろくない)……。
 あと女の子があんまりかわいくなかった。

 あ、それか。
 それだ。

 まあいっか( ・´ー・`)
 おもしろかったです。