叫びと祈り・学校ってなんだろう・友だち幻想
梓崎優さんの「叫びと祈り」を読んだ。ええミステリや。特殊状況でのホワイダニット(なぜ犯ったか)がメインだけど、ホワイにとどまらずサービス精神あふれる短篇集となっていてお買い得感満載だぜ。特殊状況ってのは、砂漠とか、風車とか、ジャングルとか、ロシアの教会とか。
犯人の動機が十文字以内で説明できるってのは、ええんちゃうかなあ。
ホワイダニットといえばこれをおもいだすね(´・ω・`)
「ある男が死んだ、つまらない交通事故でね。男には妻子がいた。
葬式には男の同僚が参列していて、妻と同僚はいい雰囲気になった。惹かれあうってやつだ。
ところがその夜、夫の忘れ形見である子供が殺された。犯人はなんと妻だった、自分の子供を突然殺したんだ。
さて、なぜでしょう?」
これは桜庭一樹さんの「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」からだけどわりと有名な問題ぽいね。答えられたら殺人犯の思考らしい。
正解はこれです。ネタバレ(?)注意?
つまり西野カナはやばいってことなのかなあ。わかんないや。
これもインパクト強いけど、そんなかんじで動機ってのは短ければ短いほうがいいんじゃないかなあって思ったような思わなかったような。中学校の国語のテストでだせばいいと思うよ。叫びと祈りの中の一遍全文掲載して。
Q:なぜ被害者は殺されたのでしょう。十文字以内で答えなさい。
ってね( ・´ー・`)
そしてなによりラクダが強かったのがよかった。ラクダが強い小説はいい小説だと相場がきまっている。例にもれずこの本もいい本だった。よかったよかった。
☆
苅谷剛彦さんの「学校ってなんだろう」を読んだ。弟が読んでいたのを奪って読んだ。無難な解答が書いてある。ネット時代以降には対応できていないような気がするけどちくま文庫なのでしょうがない。
菅野仁さんの「友だち幻想」を読んだ。弟が読んでいたのを奪って読んだ。マズローとか承認の問題とかルールの問題とか同調圧力とかネオ共同性とか並存性とかいろいろ書いてある。100パーセント自分を承認してくれる他者なんていないんだぜ。考えてみりゃ当たり前なのにねー。
- 作者: 梓崎優
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