僕の日本語のへたさとまど☆マギ中止のおしらせとカンガルー日和・国境の南、太陽の西・ノルウェイの森・クイックセーブ&ロード・サクラダリセット
このごろ僕は自分の日本語のへたさに絶望している。というか五年くらい前から僕は自分の日本語のへたさに絶望してばかりいるような気がする。頻繁に。ちょう足繁く。小学生のとき、作文の課題がでるたびに僕は泣いていた。あのころは真面目だったなあと思う。僕は本がとても好きだけど、文章を書くのが絶望的に不可能な子どもだった。いまもまだその絶望は克服できていないと思う。
魔法少女まどか☆マギカの放送中止のお知らせを見た。僕の平和な午後がもろくはかなく崩れ落ちる音が聞こえた。壊れてしまったものは元には戻らない。魔法や奇跡でもない限り( ・´ー・`)。エントロピーは膨張をつづけるばかりだ。
村上春樹の「カンガルー日和」を読み終わった。僕は「カンガルー日和」はこの小説を原作にしたような動画をニコニコ動画に投稿するくらい好きなので、よかったなあと思った。「とんがり焼の盛衰」は怖かった。十人中百人くらいはこの小説は文壇の話だと思うんだろうなあ。100パーセントの女の子とかあしか祭りとか村上春樹のエッセンス、というか小説のものがたりかたが凝縮されている本だと思った。もしかしたら実験小説集なのかもしれない。試験管に入ったへんな色した薬品を別の試験管に入れて爆発を起こす村上春樹の姿が目に浮かぶようだ。嘘だ。
これだよ。
僕「感動した感動した」いいすぎて自演がばればれですね。
村上春樹の「国境の南、太陽の西」を読み終わった。14章あたりを読みながらぷるぷる震えた。
僕は有希子の体を抱きながら、さっき義父に聞かされた彼女の自殺未遂の話をふと思い出した。〈俺はもうあのときは駄目だと思ったよ、これはもう確実に死ぬと思った〉。あるいはちょっと間違えばこの体ももう消えてなくなっていたかも知れないのだ、と僕は考えた。僕は有希子の肩や髪や乳房にそっと手を触れてみた。それは温かく、柔らかく、確かだった。僕は有希子の存在を手のひらに感じることができた。でもそんなものはいつまで存在しつづけるのかは誰にもわからない。かたちあるものはあっという間に消えてしまうのだ。有希子も、そしてこの僕らのいる部屋も。この壁もこの天井もこの窓も、気がついたときにはみんな消えてしまっているかもしれないのだ。それから僕はイズミのことをふと思い出した。おそらくその男が有希子を深く傷つけたのと同じように、僕もイズミを深く傷つけたのだろう。有希子はそのあとで僕にめぐり会った。でもおそらくイズミは誰にも出会わなかったのだろう。
まあこのへんはいつもの村上春樹だ。というかだいたいがいつもの村上春樹だ。というか「羊をめぐる冒険」の男女バージョン、ってかんじだ。ノルウェイの森+羊をめぐる冒険÷2って表現してしまう僕のこの( ・´ー・`)さを、どうか許してほしい。ノルウェイの森はちょっと違う気がするなあ。まあそんな感じで、この小説はあんまりみなさんに語られていないんだろうなあって気はする。
「実をいうと、子供の頃このレコードを聴きながら、僕は国境の南にはいったい何があるんだろうといつも不思議に思っていたんだ」と僕は言った。
「私もよ」と島本さんは言った。「大きくなってから英語の歌詞を読んでみて、すごくがっかりしたわ。ただのメキシコの歌なんだもの。国境の南にはもっとすごいものがあるんじゃないかと思っていたの」
「たとえばどんなものが?」
島本さんは髪を手で後ろにまわして軽く束ねていた。「わからないわ。何かとても綺麗で、大きくて、柔らかいもの」
「何かとても綺麗で、大きくて、柔らかいもの」と僕は言った。
ここだけえ抜き出して書いてみるとおっぱいにしか思えない。ごめんなさい。
「そこはたぶんの多い国なの」
ダンス・ダンス・ダンス読みてえ。明日買いにいくわ。
村上春樹の「ノルウェイの森」の映画バージョン(トアン・なんとかかんとか監督)を観た。いともたやすく行われるえげつない方法で観た。ごめんなさい。寝た。ごめんなさい。レンタル料はレンタルが開始してから後払いします。
村上春樹の小説を読んでいて気づいたのだけど、どうも村上春樹は小説はエントロピーを凌駕しないっぽいので、エントロピーを凌駕しそうな小説を読んだ。
鮎川歩さんの「クイックセーブ&ロード」を読み終わった。
ループもの。主人公はある時点でクイックセーブして、そこに時間を巻き戻してやりなおせる能力を持っています。悪いことが起こります。主人公は時を巻き戻します。でも悪いことが起こります。主人公はがんばります。がんばって幸せな明日を手に入れます。終わり。
ミステリっぽい話を書くのにあたって「鮎川」っていう名前を使うことがどういうことかわかっているのかなあ、と思った。それって「本格ミステリ」宣言じゃないの?って思った。なのでいささかにゅーん(´・ω・`)な気持ちになった。本格ミステリじゃないもん。ぷー。
セーブとかロードっていう特殊能力はすごい特殊なので、主人公は世界のメタプレイヤーだよって作中にしっかり書かれているのに、主人公の頭が悪いのは駄目なんじゃないかなあ、と思った。クイックセーブとロードがエロゲーでのシステム面の話であるように、それをいじれる主人公はプレイヤー=読者と同期するのだから、最適の選択肢を選んでもらえないと困る。なので主人公のミスによってサスペンスが生まれる、ってのはだいぶにゅーん(´・ω・`)なんじゃないかなあと思った。アクションゲームが下手な人のプレイ動画観るとするなら、なにを目的にして観るのかっていったら、少なくとも真面目に本筋を追うことを視聴者=読者は目的にしないんじゃないかなあと思った。だからとてもメシウマな小説だった。主人公ざまあwwな形にしか楽しみかたはない。のかもしれない。
河野裕さんの「サクラダリセット」を読み終わった。
ループものin能力もの。主人公の友達が三日以内のセーブした時間に戻れる。主人公はすごい記憶力。主人公以外はリセットされたら記憶が元通りになっちゃうから、二人を合わせりゃすごいコンボだよ!
いろいろと設定がうまいなあって思ったけどなにについてだったか忘れた。うろおぼえだけど、リセットしたあとは一時間くらいはセーブできない、みたいな設定についてだったような気がする。リセットものに時間制限導入したんだへーって思ったけど、そのあたりでサスペンさなかったせいでだいぶ印象が薄い。二巻以降でサスペンされるための設定なのかもしれない。
これバトルいらないだろ……って思った。バトルしないで、というかバトル要因の村瀬さんを消しちゃって、もっとがんばった話を作ったらおもしろい話になったんじゃないかなあと思った。
というか能力ものとミステリって相性悪いよ。能力が制限されてないと「なんでもあり」の世界になっちゃって「なんでもあるじゃん」になってしまうじゃん。村瀬さんまじイマジンブレイカー。僕はトートロジカルな設定(そうなってるからそうなってる)もわりといける口だけど宣言したものを消去ってのはちょっと……。「○○くんと私をさえぎる壁」を消去することで○○くんがいる方角を特定ってちょっと……。たぶん能力ものには「すんごい能力問題」ってのがあって、たとえばHUNTERXHUNTERで瞬間移動っぽい移動+空間を裂くことができるノヴさんと息止めた時間だけ石ころ帽子なメレオロンのコンボが無敵だったせいで、ノヴさんが退場することになったり、ジョジョで殺人細菌ぶっぱーなフーコーが退場することになったりしてるのを参考にしてないといけないんじゃないかなあと思う。
ラノベ圏からガチ能力ミステリがでてくることはないのかなあ。西澤保彦さんが土下座するようなやつがさー。にゅーん(´・ω・`)
serial experiments lain の一話を観た。これを観た人に「98年に放映されたんだよ」って言ったら「!?」ってなるに違いない。まじ鈴木謙介。まだ内容よくわかんないけどね……。一話はとても画面がワイアーワイアーしてましたね。これからどうなるのでしょうか。楽しみです。
- 作者: 村上春樹
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