感想とは

 

 感想を書くのを忘れている間にどんな感想を抱いたか忘れてしまった。これはよくない兆候だと思う。でも大丈夫です。ぼくは毎日楽しく生きてます。そういう問題じゃないって? そうかも……。
 感想自体はツイッターでちょこまかと書いたり書かなかったりしてるので、それを読み返したり読み返さなかったりしながらここにも書いたり書かなかったりしたいけど、うーん、なんつーかツイッターって便利だね。もう感想文が140字のフォーマットに適応されちゃって長い文章書けないよ。なんてこったい。もう文章なんて書けないよ。誰が高橋源一郎やねん!?!?!?

 最近夜眠れなくて困ってる。夜眠れないのは朝〜昼に寝ているからで、ときおり徹夜を挟んでみたりするんだけど、そんときもめっちゃ眠いままずるずると深夜十二時になったりして、それから寝ると徹夜からの睡眠だからめっちゃ寝ちゃって昼に起きたりなので、なんも解決しない。昼起きると夜眠くならない。完璧すぎる。世界はどうしてこうも俺を陥れようとするのか。誰が悪いって? そりゃあアメリカに決まってる! 俺の中ではいつでも黒幕はアメリカか日本なんだ。時が停滞しているんだ。

 時が停滞している気がする。気がするだけで実際はものすごいスピードで世界は回り続けている気がする。前田司郎も言ってたけど、人生ってのは山を登るんじゃなくて山のてっぺんから下る感じに進んで、加速度的に残りの時間が少なくなっていく、気がする。まあそれはよく言われていることだ。新しい経験の質と量。体験/人生の比率。クロニックデジャブなんだ。とはいっても俺はまだ21歳だ。もうすぐ誕生日を迎えるけど、暫定的に21歳で、21歳!? ちょっと待てよ。いつの間に俺はこんなに歳を重ねた。無駄な時を、積みあげるでもなく並べてきました。そうかな? 俺はそうは思わないけど。無駄って何をもって無駄っていうのかな。無駄じゃない人生なんてない。楽しければいいじゃん。今が楽しいと思えれば。でもそれって未来楽しめなくない? 刹那主義もいいけど、ちょっとずつ未来へ楽しみを貯金してかないと、今つまらないことを避けてると、のちのち死ぬぜ。それはそうかもしれないけど……とたぶん俺は五年くらい前と同じことを考えている。ループの仕方や論理の運び方がちょっとうまくなっているだけで、本質的には何も変わっていない。そうだよ。俺は何も変わっていない。人って変わらない。そうやって一般化していいのかな? まあいっか。そういうのかっこいいし。わかんないけど、中村一義の「この歌を二十年後に聞けば意味がわかる」と「絶対、ウソじゃない。千年後の僕も僕だ」って矛盾してない? わかんないけど。



 あとは箇条書きで


・前田司郎読んでます。

 神ですね。彼が神ですね。『誰かが手を、握っているような気がしてならない』神でしたね。家族小説。神と対話する女の子と父ちゃんと母ちゃんと姉ちゃんと神と……。シームレスに視点人物が変わっていくのがすごいですね。結末もやばいですね。もう、やばいですよ。それしか言いようがないよ。読もうよ。
 身重の女がベッドに寝かされている。回りを白衣の人間たちが囲んでいる。医師と看護婦。初老の看護婦が身重の女の手を握っている。励ましている。
 廊下には女の伴侶が座っている。男は幼い娘を抱いている。時折娘の頭を撫でる。自分の顔に手をやって鼻を撫でたりもする。頭の中で家族の無事を祈っている。身重の女は苦しそうに顔をしかめている。時々叫び声をあげる。
 女の声が扉の向こうから小さく聴こえると幼い娘は膝の上から男を見上げる。男は「大丈夫だよ」と言う。二人はやがて分娩室へと続く扉をじっと見る。
 そして一人の人間が生まれる。女とヘソの緒で繋がっている。医師がそれを鋏で切った。やがてこの子はナオと名付けられる。なんでもない人間の小さな営みだ。
 私は覗くのをやめた。
 湖畔のベンチに座ってタバコに火をつける。


タレーランがおもしろい
 
 予想以上にタレーランがおもしろくてびっくりした。午前零時のなんとかドリヨンとかよりふつうにおもしろくてびっくりした。日常の謎系ではよねぽの小市民シリーズに匹敵するくらいおもしろくてびびった。俺は生粋のマイナー厨高二病クソ野郎なので売れてるもんなんてできるなら好きになりたくないんだけど、っていうのはウソだけど、とにかくそんな(?)俺におもしろいって言わせたタレーランはなかなかのものだと思う。なんかいっぱい売れてるらしいですけど売れてるのがうれしいレベル。構成とかトリックの使い方とかうまいもん。あと文章があんまり読みやすくなくて親近感がわく。うんちくとかもけっこうしっかりしていて、ビブリアってなんだったんだろう……って思わず言っちゃいそう。いや、別にここでひきあいにだした小説もみんなそれなりにおもしろいんですけどね? いいですよね! ビブリアもサンドリヨンも!
 サンドリヨンといえば、なんというか最近、繊細で多感な中高生の心情を描いた小説が読めない。0てん、しやせますぎ、って気分になる。そんなことよりサメの話しようぜ!って気分になる。なんか閉じこもってうじうじしてるなんとか村深月とか、なんかそういうの、昔はとても好きだったはずなのに、ぜんぜんこころに響いてこなくて、もうだめだ。こころといえば最近キュンキュンするのはキュアハートばっかだよ。どういうこった。大きくなったのか。俺が大きくなったのか。変わってる? 俺の趣味嗜好は変化しているというのか。それって視野が広くなったとかそういうことなのかな。俺は五年前とかからちょっとは変わってるってことなのかな。何言ってんだよ当たり前じゃん。変わらない人間なんていない。それってさっき言ってたことと違うんだけど……。そうかな? どっちも正解でいいじゃん。そっか。そうかも……。

・で、やっぱり小さなコミュニティが好き

 はみだしもののコミュニティが好き。崩壊を予期させるものなら得にいい。だからテイルズオブヴェスペリアが起承、くらいまではめっちゃ好き。俺たちでギルドを作ろうぜ、ってところのあたり最高でした。ぜんぜん関係なくて、利害関係だけでしか動いてないような奴らが、擬似的な友情を育んで、何が打算で何が本心なのかわかんなくなってくような感じが脳内で出来上がっていたのでヴェスペリア途中まで神でした。でもぜんぜんそういう話にならなかったよね。コミュニティの話はまあ半ば僕の妄想だからいいんだ。世間知らず頭でっかち王女様のエステルが旅楽しいね!って感じでRPGにおける旅自体が目的化していく感じはちゃんと回収されてたし。まあそこはいいんだ。好きだよ? 問題なのはユーリだよ! あいつはダークヒーローとか銘打たれていて悪いやつを暗殺しちゃったりするんだけど、それがぜんぜん作中で非難されてないんだよなあ。しっぺ返しも食らわないし「俺の正義とは……善悪の秤とは……ぐぬぬ……」みたいな展開もなく雑に敵が意味不明なこと言ってユーリが肯定されてたからあたしはびっくりしたよ。デスノートコードギアスの後に出てきたお話とは思えない。そんなわけでヴェスペリアはおもしろくなりそうな要素がたくさんあったのに雑にテイルズになってしまった残念なテイルズだった。かなしい。後半の精霊を殺してぶっ生き返す展開もちゃんとユーリの話に繋げられたはずなんだ。でもシナリオライターさんユーリガン無視するんだもん……。その場その場でそれっぽいかっこいいことを
言う機械だったよあいつは。
 散々言った気もするがけっこうヴェスペリア好きだよ。ユーリがガチクズクソ野郎なことはカブトボーグリュウセイさんやハートキャッチプリキュアのつぼみさんのように正義という現象なんだと理解すればそれなりに楽しめた。後半の雑い展開もそれまでの話を完全に忘れたら、テイルズの精霊地巡礼にしてはおもしろいほうだったしよかった。戦闘も好き。フェイタルストライクパねーわ。チョーきもちいい。あと最初から最後まで操作キャラはラピードでした。ラピードかわいいよラピード。名前は「いぬみ」にして使ってたわ。あとエステルかわいい。ピンク髪は淫乱だしな。

 何の話だっけ?
 まあいいや。
 なんか長くなってきたし今日はいったん終わりにしよう。続きはまた来週くらいに。
 続きなんてないよ。




・あれ?これって箇条書きじゃなくね!?