何かを書きましょうか。と、みせかけて野崎まど『パーフェクトフレンド』

 何かを書きたいと思ったけど何を書きたいかがわからないよ、とか言うのも飽きたからもう何を書けばいいんだよ。誰か教えてくれよ。そんなに無理して何か書こうとしなくてもいいのよ。え、まじで!?書きたいときに書いて、あんまし書く気にならないときには書かなくていいのよ。でもなんかすげー書きたい気分なんだけど何書いたらいいかわからなくて性春ヘブンズロック状態さ!まじで?まじで!じゃあどうすればいいんだろうなあ。どうすればいいんだろうなあ。ろうなあ。ろうなあ。なあ。なあ。なあ。なあ。

 そんなわけで真っ当に最近あった出来事を書けばいいのかもしれないと思いました。だけどすべてを記述するには僕の頭はショートホープオーヴァードライヴ状態なので、つまり僕の頭はチューリングしすぎちゃったので、世界で起こった出来事をインプットして、適度に暗号化してアウトプットしまくりすぎてちょっと煙がぷすぷすしているので、つまり複数の僕から断片的にお話を語って物語を浮かび上がらせる方法を取るしかない。こんな前置きももう飽きたんだよ。せやな。

 なんの話をしたいのかというと友達の話だ。
 
 友達っていいよね。逆にNO友達状態はつらいよね。NO友達状態がつらいのならおのずとYES友達状態がよくなるってもんだよね。ブリーフアンドトランクスも「ひとりのうた」でひとりきりっていうのがどれだけつらいものか歌ってたような気がしないでもないし。

 孤高をきどってのたれ死ぬより構ってもらえないみんなの前でへらへらしながら孤独死するほうがいいよね。とか言える境地になったのは最近の話でありまして(ぼくが、じゃないよ!たぶん!)。コミュニケーション能力至上社会において友達=戦闘力であり、ワンピースのルフィさんはまじ最強なんですが、そんな行き当たりばったりのコミュニケーションをとれない人たちはどうすればいいのかというと、自意識を肥大させてネジ曲がったプライドの殻に閉じこもるしかないわけで、かの有名な西尾維新さんは言いました。「俺はブギーポップの登場人物のようなちょっとコミュニケーションとってちょっと別れるようなのはアレだよ!」って感じのことを。そんなことはどうでもよくて、いつのまにかリア充⇔コミュ障っていう対立項がいつのまにか前景化していますよね、いつのまにか。リア充ってのはドーナッツの真ん中で否定形でしか語りえないもので否定神学的なアレで天皇的なアレなんですが……。つまりアレや。そんなわけで最近のぽっぷかるちゃーって友達たくさん作っていこうとするか、限られた関係の中でがんばるか、アウトドアするか引きこもるかハードボイルドするか世界の終わりするかワンピースするか最終兵器彼女するかみたいなそんなわけで球磨川ボックスまじ球磨川ボックス。
 球磨川ボックスの神さについては今更ぼくが語るまでもないことだと思うので、最近読んで比較的「まあ!」って思った野崎まどの「パーフェクトフレンド」の話をする。

パーフェクトフレンド (メディアワークス文庫 の 1-5)

パーフェクトフレンド (メディアワークス文庫 の 1-5)


 というよりこの日記は最初から「パーフェクトフレンド」の感想として書きはじめられたものなはずなのに、どうしてこうなったんだ。たぶん蓮實重彦的なアレをしようとして失敗したんだと思う。「的なアレ」、大好きですね、ぼく。そうですね。せやな。久しぶりに読書感想文を書こうとしたから周りくどい手順をふまなければならなくなってしまったんだと思う。なんだったかのスポーツでは一日練習をさぼるとそのぶんを取り戻すのに三日かかるとかだったし、同じスポーツである読書感想文でも同じことが言えるんだと思う。僕はもうすっかり読書感想文を書いてなくて、……たしかいつ以来だっけ。たぶん体感で四ヶ月くらいなので、そういうことにしておこう。取り戻すのにはその三倍の一年かかることになってしまう。僕は退化しつづけている。だけどそれがなんだっていうんだ。外野は黙ってろよ。ちなみに甲斐谷忍さんの「ONE OUTS」も全部読んだ。おもしろかった。

 「パーフェクトフレンド」のあらすじに行きます。これはある天才の小4(重要)の女の子が友達のなんたるかを知る物語です。主人公は別のわりと賢い女の子に設定されているのですが、主にこの二人がいちゃいちゃしているわけです。そうです。百合です。ラノベ・アニメ的な百合といえばなんか最近すぐまどマギ紫色のクオリアが連想されて、こちとら少々うんざりなんですが、まあそんな感じなんですが、よかったですね!
 ギャグはつまんないです( ・´ー・`)
 物語の軸としては科学VS宗教です。説明できるものとわりきれないものです。友達方程式と友達っつー、なんか……そういうもの、です。アンチファンタジーVSアンチミステリーです。まあこういう設定は盤石で、ハードルとしては低いですよね! 展開軸を磐石なものにすると着地が綺麗に決まるから、過程ではっちゃけられるってのは紫色のクオリアで、ずがびーんされたのでなんかそういうものかとおもいきやだいたいそういうものでした。低いハードルは簡単に飛べるけど、飛び方で魅せることができるんですよね! 
 友達定数とか群青係数思い出して興奮しますよね!
 天才ちゃんが無理やくたに推理にもっていこうとするのも「友達イズビヨンドディスクリプション( ・´ー・`)」ってテーマとハマってていいよね!
 完全にメフィストの系譜ですよね!
 この作風は!
 まあこういうテーマはあんまし好きじゃないんですけどね!
 わりきっちゃうことの暴力を描いた「うみねこのなく頃に」とかぶってるしね!
 端的に言っちゃうと田中ロミオと「うみねこ」をちょっとずつ頂いてきて縮小再生産した感じなんですけど、まあおもしろかったのでよかったんじゃないでしょうか。ぼくとしてはもうちょっとおもしろくできたと思いますけど十分おもしろかったです。田中ロミオは少し言い過ぎかもしれない。ごめんなさい。

 まあそんなわけでおもしろかったということです( ・´ー・`)
 
 野崎まどさんの小説全部買ってくるわ。