西尾維新の少女不十分読んだよ〜

 西尾維新たんの『少女不十分』読んだ。2/3くらいまでは意識の流れもどきな文体がすげーだるかった。後半はおもしろかった。42章で泣いた。
 にしても主人公がここまで明確に救いを与える話は西尾維新初だから新鮮だった。3.11以降、物語の力とかなんとかがうんたらかんたら的な言説が流行ってるけど、『少女不十分』は物語についての物語っつーことで、西尾維新の立場/決意表明のように見えるな。
 つーか最高にわかりやすい「西尾維新」って作家の自己解説なんだけど、なるほどこりゃひねくれてるわ。まあメタっぽい内容とハッピーエンドはそのまま自己弁護/正当化にもなってるんだけど。伊坂幸太郎の『砂漠』とか思い出すよね。手法はありがちだし、新境地でもないけど節目としてのコンセプトは十分満たしてるんじゃね